コラム
歯ブラシは1か月で交換!歯科医が教える正しい選び方とお手入れ法
毎日使う歯ブラシですが、「何となく選んでいる」という方は意外と多いのではないでしょうか。実は、自分のお口の状態や年齢に合った歯ブラシを選ぶことは、虫歯や歯周病の予防に直結します。
今回は、歯ブラシの選び方や交換時期、正しいお手入れ方法についてご紹介します。
歯ブラシは年齢や口の状態に合わせた様々な種類があります
歯ブラシにはさまざまな種類があります。年齢や歯並び、口の健康状態に合わせて選ぶことが大切です。
普通の歯ブラシだけでなく歯と歯の間・奥歯の奥など細かい部分に届くタフトブラシ、入れ歯や歯茎ケア専用の超やわらか毛タイプなどがあります。
お口の状態に合わせて、複数種類を使い分けることで磨き残しを減らせます。
特にお子さま用は「乳歯列期用」「混合歯列期用」「仕上げ磨き用」など、発達段階に合わせてヘッドの大きさや毛のやわらかさが調整されています。パッケージの年齢表記を確認して選ぶことが大切です。
持ち手が短く握りやすいもの、毛がやわらかく歯茎を傷つけにくいものを選びましょう。仕上げ磨きは小学校低学年まで保護者が行うのが理想です。
キャラクター入りの歯ブラシや、好きな色などお気に入りのケアグッズを使うと歯磨き習慣が楽しく身につきます。
毛の硬さとお口の健康状態
一般的に市販の歯ブラシは「やわらかめ」「ふつう」「かため」に分けられます。
- ふつう…健康な歯茎の方におすすめ
- やわらかめ…歯周病や歯茎が弱っている方、知覚過敏がある方に適している
- かため…汚れを落とす力は強いが、歯や歯茎を傷つけやすい
「かため」の歯ブラシは、磨き方や歯茎の状態にもよりますが、歯茎を傷つけてしまったり、退縮を招く可能性があります。毛の硬さは自己判断せず、歯科医院で相談すると安心です。
交換の目安は1か月
毛先が開いた歯ブラシは清掃力が新品の約60%にまで低下します。さらに、毛先が広がると歯茎に当たりやすくなり、傷や炎症の原因になることも。
見た目がきれいでも、1か月に1度は新しいものに交換しましょう。
お手入れと保管方法
使用後の歯ブラシは水でしっかり汚れを落とし、毛先を上向きにして風通しのよい場所で自然乾燥させます。湿ったまま保管すると雑菌が増えやすく、他の歯ブラシと接触させると菌が移る可能性もあります。
外出時は通気性のあるケースを使い、帰宅後は必ず十分に乾かしましょう。
まとめ
今回は、歯ブラシの選び方や交換時期、正しいお手入れ方法についてご紹介しました。
正しい歯ブラシ選びとお手入れは、毎日の口腔ケアの基本です。毛先の状態、硬さ、形、年齢やお口の状態に合わせて選ぶことで、虫歯や歯周病の予防効果は大きく高まります。
迷ったときは、かかりつけの歯科医院で正しい歯の磨き方を身につけるとともに、あなたに合った口腔ケアグッズを見つけてもらいましょう。
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